• 名称 噴火口
    一言説明 寒風山は火山だった
    キーワード 地質自然文化
    指定・登録 男鹿国定公園
    保全法令等 自然公園法

    寒風山は標高約355mの火山です。火山活動は今から3万年以上前に始まり,何度も繰り返された活動で安山岩の溶岩が積み重なって次第に大きくなることで今の形になりました。現在は3つの火口(第1火口・第2火口・妻恋峠火口)を望むことができ、「板場の台」では溶岩の流れた痕跡なども観察することができます。
    寒風山の大部分が安山岩からなり、その上を薄い表土と芝生がおおっています。この岩は「男鹿石」とも呼ばれ、護岸や庭石、墓石などに幅広く用いられており、私たちの生活とも深く関わっています。

  • 名称 板場の台
    一言説明 火山の箱庭
    キーワード 地質綺麗発見
    指定・登録 男鹿国定公園
    保全法令等 自然公園法

    周囲よりも平らなこの場所は板場の台と呼ばれています。波打つような地形と土手のような地形は、それぞれ「溶岩じわ」・「溶岩堤防」と呼ばれ、妻恋峠火口から流れ出た溶岩がつくり出したものです。どちらもそれほど大きく見えませんが、溶岩じわは高さ2m、溶岩堤防は高さ5mほどあります。ここは火山地形全体を観察する絶好のスポットになっています。
    また多くの花々も観察され、春にはアズマギク、夏にはヤマユリ、秋にはセンブリなどが花を咲かせます。

  • 名称 回転展望台
    一言説明 男鹿半島・大潟を一望できる展望台
    キーワード 自然綺麗
    指定・登録 男鹿国定公園
    保全法令等 自然公園法

    回転展望台は昭和39(1964)年にオープンし、昭和63(1988)年に改装して現在の展望台になりました。13分かけてゆっくり回転し、座りながら360度の大パノラマをご覧いただけます。
    そこから見える大潟村はかつて琵琶湖に次いで日本で2番目に大きかった八郎潟を干拓(水を汲み出して)をしてできた国内最大の人工の大地です。昭和32(1957)年から干拓工事が始まり、昭和52(1977)年に全ての工事が完了しました。

  • 名称 姫ヶ岳
    一言説明 大蛇が越えた伝説の山
    キーワード 地質伝説綺麗
    指定・登録 男鹿国定公園
    保全法令等 自然公園法

    寒風山の2つのピークのうちの1つで、標高337m、手前に第二火口があります。この火口は古玉の池と呼ばれ、大蛇にまつわる伝説があるところです。昔、火口には水が溜まっており、望まない婚姻を強いられたお玉という娘がこの池に身を投げ、池は玉の池と呼ばれるようになりました(古玉の池)。お玉は大蛇に姿を変えましたが、この池は徐々に干上がってしまい、現在の玉の池(新玉の池)に移動したのです。そのとき通った跡が山すそに残っていると言われており、この峰は蛇越長根と呼ばれています。

  • 名称 鬼の隠れ里
    一言説明 鬼がつくった?火山の痕跡
    キーワード 地質伝説歴史
    指定・登録 男鹿国定公園、日本の奇岩百景
    保全法令等 自然公園法

    「男鹿のナマハゲ」で知られる男鹿半島には「鬼」にまつわる呼び名が多く残されています。鬼の隠れ里は大きな岩を積み上げたピラミッドのような形をしており、鬼が石を積み重ねて岩山を作り隠れ住んでいたと伝えられたことから、こう呼ばれています。
    実際は、火山活動によりできたもので、地下から粘り気の強い溶岩がゆっくりと地上に押し上げられ、そのまま柱状のように伸びあがり、それが崩れてできたと考えられています。

  • 名称 地震塚
    一言説明 地震の死者を供養し復興を祈る
    キーワード 歴史防災体験
    指定・登録 男鹿国定公園
    保全法令等 自然公園法

    男鹿半島を襲った地震の供養碑や復興記念碑、冷害による飢饉の犠牲者の供養碑など、5基の石碑が並んでいます。最も古い石碑は文化7(1810)年に発生した地震の供養碑です。男鹿に滞在し、この地震に遭遇した菅江真澄は「どこの村にも残っている建物はないほどほとんど倒壊してしまった(『男鹿の寒風』現代語訳)」と、その惨状を記録しています。また、昭和14(1939)年の男鹿地震では、死者28名、被害家屋1,663棟という大きな被害が出ました。災害を風化させずに未来へ伝えていくためのメッセージを、私たちに語りかけています。

  • 名称 滝の頭(がしら)湧水
    一言説明 寒風山のめぐみ、おいしいお水
    キーワード 自然歴史癒し
    指定・登録 男鹿国定公園
    保全法令等 自然公園法

    男鹿半島を代表する名水で、寒風山麓の総湧出量の7割、1日あたり約25,000㎥(平成25年)という膨大な湧水量があります。雪解け水や雨水が、火山である寒風山の地下にしみ込み、火山の内部を流れる間にゴミなどの汚れが取り除かれ、ミネラルを含みます。約20年かけて自然にろ過されて地上に湧き出していると考えられています。この湧水は、男鹿半島の農業用水や飲料水として使用されており、まさに火山の恵みです。
    さらに公平に水を分配するための、38穴がある円形分水工も見どころです。